いずみいずみ

こんにちは、いずみです♪

個性的な登場人物ばかりの「もののけ姫」のなかでも、際立った存在感を示すエボシ御前。本来、女人禁制のはずのタタラ場を束ねるリーダーです。

今日はさまざまな角度から、エボシ御前の真実の姿に迫ってみようと思います!

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「もののけ姫」の「エボシ様」ってどんな人?

エボシ御前

エボシ御前はタタラ場の人たちには「エボシ様」と呼ばれ尊敬されている人物。「御前」とは、女性の名前につける敬称です。

神殺しを企て、ときに足を踏み外した仲間を見捨てる冷酷さをもち、その一方で女性や病人に優しい一面もあわせもちます。

きりりと吊り上がった細眉と真紅の口紅からも意思の強さを感じさせるエボシ御前というキャラクターを、宮崎駿監督はインタヴュアーに応える形でこう表現しています。

ものすごく複雑な傷を負いながら、それに負けない人間がいるとしたら、彼女のようになるだろうと思ったんです。彼女は自分の意思の力で神を殺します。あそこにでてくるジコ坊などの連中は、自分の手で殺すのは恐れています。人に殺させようとする。

エボシ御前には、だれにも言えない辛い過去があるようです。作中では語られないエボシ御前の過去、気になりますね。

本当は「エボシ御前」には裏設定があった!

エボシとし

「もののけ姫」という作品は、経(たて)糸に人間と自然との争い、緯(よこ)糸に主人公アシタカともののけ姫サンの心のふれあいという構図をとっています。アシタカはエミシの村出身の青年、サンは山犬に育てられた少女というのは分かるのですが、それ以外の登場人物たちの背景や相関図が複雑で分かりにくい。

なかでも特に複雑なのがエボシ御前ですね。なぜ女性ながらにタタラ場のリーダーになったのか? なぜシシ神の森を狙っているのか? なぜ売られた女性を買い戻したり、病人に住む場所と仕事を与えたりするのか? いくつも疑問が浮かびます。

それらに対する答えはすべて宮崎駿監督の頭の中にありました。ちゃんと監督の中ではエボシ御前の過去が設定されていたのです。『「もののけ姫」はこうして生まれた。』(浦谷年良著)にある宮崎駿監督が書いたエボシ御前についてのメモを紹介しましょう。

辛苦の過去から抜け出した女性。海外に売られ、倭寇の頭目の妻となる。そこで頭角を現していき、ついには頭目を殺して金品を持って故郷に戻ってきた。このとき海外(明)で最新式の武器「石火矢」を手に入れ、日本に持ち込んでいる。

どうやらエボシ御前自身が「売られた女」だったようですね。

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だから同じ境遇の女たちを買い戻してあげているということのようです。病人についても同じ気持ちなのでしょう。自らが弱者だったからこそ、弱い立場の者たちに手を差し伸べてしまうのでしょうね。

関連記事→「もののけ姫」にハンセン病患者が描かれているという都市伝説は本当?

 

しかし、売られたあげくに倭寇のリーダーの妻となり、そのリーダーを殺して金品を持ち出して故郷に帰ってきたって・・・すごい女ですね! その殺された男、よほどひどいヤツだったんでしょうけど、エボシもこの経歴だけみれば相当ひどいヤツだと思ってしまうのはわたしだけでしょうか・・・。

続きをどうぞ。

侍の支配から自由な、強大な自分の理想の国を作ろうと考えている。タタラ場に来る以前に、京都で天皇周辺の人物達と交流を作った。また、タタラ場を世俗とは「無縁」で暮らせる場所にしつつあった。タタラ場は革命家(エボシ)の聖域なのである。この映画で唯一、自然界にとっての悪魔であり、魂の救済を求めていない、つまり「近代人」である。

なんと、エボシ御前は世の権力の影響を受けない理想の国を作ろうと考えていたんですね! まさかそこまで考えていたとは思いませんでした。

宮崎駿監督がエボシ御前を「革命家」そして「近代人」と表現している点にも注目です。

これだけのことを企てている人物なら、物事を成し遂げるためにはときに冷酷な判断も必要。そして、それができるのがエボシ御前ということですね。エボシ御前の冷酷さと優しさ、この設定を読めばすんなりと理解できます。

最後の行の、近代人はもはや神の存在を信じていない、自然界にとって悪魔になってしまっているというくだりは胸が痛いですね。それじゃあ、はたしてわれわれ現代人はどうなのか? 思わず考えてしまいます。

ところでシシ神やサンたち自然側からすれば悪役のこのエボシ御前。鈴木敏夫プロデューサーは

「絶対壮絶に死んでもらわなけりゃ困る」

と、言いだしたのだそうです。

エンタメ作品としての成功を目指す鈴木プロデューサーの立場としては当然ですよね! 悪役は悪役らしく観客に嫌われたあげく派手に死んでもらわないと、スッキリしませんからね!

でもけっきょく、その案は採用されませんでした。きっとこれを巡って鈴木プロデューサーと宮崎駿監督の間にいろいろあったんでしょうね。

実際の制作現場ってたいへんそうですよね。

共同作業だからこその軋轢でギシギシいってそうですよね。

エボシ御前の年齢、声優、名言は次のページ!