うっちーうっちー

うっちーです!

初監督作品「ゲド戦記」から5年。

 

宮崎吾朗監督第2作「コクリコ坂」からは、人気少女漫画雑誌に連載されていた高校生の純愛漫画の映画化。公開したのは東日本大震災が起こった2011年。日本中が悲しみに覆われていたとき、“上を向いて歩こう”と人々の心を優しい光で包んでくれた。

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イントロダクション

コクリコ坂

原作は1980年に少女漫画雑誌「なかよし」に掲載された同名漫画(原作:佐山哲郎、高橋千鶴)。時代設定を1970年代から1963年の横浜に変更し、海の見える丘に建つ「コクリコ荘」という下宿屋を切り盛りする高校2年生の松崎海と、1歳上の高校3年生の風間俊の純愛を描く。

 

監督は「ゲド戦記」に続く2作目となる宮崎吾朗。声の出演は、ヒロイン・松崎海に長澤まさみ、風間俊に岡田准一(V6)、竹下景子、風吹ジュン、内藤剛志、風間俊介、大森南朋、香川照之。主題歌を「ゲド戦記」に続き、手嶌葵が担当。

 

映画は2011年7月に公開され、2011年度興行収入邦画第1位の44.6億円を記録した。

あらすじ

1963年。高校2年生の松崎海は、海の見える丘に建つ”コクリコ荘”を切り盛りしている。彼女は毎朝、海に向かって信号旗をあげる。信号の意味は「安全な航行を祈る」

 

タグボートで通学していた高校3年生の風間俊は、毎朝、海の上からその旗を見ていた。

 

海の高校には、男子文化部の部室練”カルチェラタン”があり、老朽化による取り壊しの是非が論争になっていた。そんななか、海は俊と知り合い、二人は淡い恋心を抱くようになる。俊は、その建物を守ろうと生徒たちに訴える。海は、建物の良さを知ってもらおうと、カルチェラタンの大掃除を提案。女子生徒達をも巻き込んだ一大掃除作戦が始まる。

 

ところが、二人の恋に試練が訪れる。海の父と俊の父が同一人物であり、俊は養子に出された海の兄だったのだ。たとえ兄妹でも、お互いを好きだという海と俊…。

 

結末はネタばれになるので、映画を見てご確認ください。

原作との出会いから映画化までの道のり

宮崎監督と原作漫画との出会いは30年前。当時、中学生だった監督が、祖父の山小屋で従妹が持ち込んだ少女雑誌「なかよし」に『コクリコ坂』が連載されていたのを読んだのが最初。そのときの感想が“大人っぽい”内容だなと。

 

父・宮崎駿も同じ頃に読み始め、映画にならないかと検討。そこには、若きしの鈴木敏夫プロデューサーや押井守がいて、いい大人たちが“これは映画になるか”と話していたらしい。

 

時代制約もあって一時は映画化を断念したが、「借りぐらしのアリエッティ」製作中に「コクリコ坂」の映画化が決定。スタジオジブリ中長期5年計画による若手監督第2弾として、宮崎吾朗監督に白羽の矢が立った。

関連記事→宮崎駿の息子・宮崎吾朗の才能と評価

その後はどうなる?想像してみた

コクリコ坂から4

1963年に高校生だった海と俊は“団塊世代”にあたる。カルチュラタンの取り壊し紛争で活躍した二人だから、そのまま学生運動へ突入かと思いきや、自分の進む道を決めて歩みはじめる。

 

海は憧れだった医者の道へ(劇中で医師になりたいというシーンあり)、俊は商船大学へ進み外航船員になる(原作の漫画のラストで商船大学合格している)。

 

外航船員は、一度船に乗れば6~7月間は船に乗ることになるので、二人は俊の大学卒業直後に結婚。海は「コクリコ荘」に開業して町医者になる。そして、今度は夫の無事を祈り、毎朝信号旗をあげるのだった。いかがだろう?

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作品の感想

冒頭から意表を突かれてしまった。目覚ましが鳴り、身支度をして信号旗を揚げる松崎海。その旗を毎朝タグボートから見ている風間俊。手嶌葵が歌う“朝ご飯の歌”の軽やかなメロディーがピタリとあって心地よい。「コクリコ荘」を切り盛りする海と、そんな彼女を密かに思う俊。このシーンだけで宮崎吾朗は「ゲド戦記」から確実に進歩していると思った。

 

海と俊の恋は、とにかくまっすぐでさわやかだ。血の繋がった兄妹だと分かり、友達でいようという俊と、落ち込む海。本来なら、このあと運命のいたずらを嘆く場面になりそうだが、二人は、兄妹でも好きだと気持ちをストレートに告げる。気持ちいいくらい迷いがない。

 

原作漫画は、心理描写が中心で漫画的な表現も多く、ごちゃごちゃしている印象だ。映画は余計な感情に惑わされることがない。音楽を担当した武部聡志が、深刻なシーンにあえて明るい曲をつけているのも理由のひとつだろう。監督が、本作と同じ時代に制作された日活の青春映画を参考にしたというのもうなずける。

 

出生の秘密はわりと簡単に解決する。母に抱きつき泣く海を見て、娘の思いを察するシーンがいい。ちなみにこのシーンは、女性のほうが涙する人が多いのだとか。

 

カルチェラタンの描写も素晴らしい。特に、掃除する前の汚れて汚くてごちゃごちゃした感じがいかにも“男の世界”だ。一方、コクリコ荘は“女の世界”。この対比も面白い。

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最後までお読みいただきありがとうございました。