疑問が残るハンセン病者のセリフが意味するところ

ハンセン病者と噂されている包帯を巻きつけた人が、エボシ御前をさしてこんなセリフを言っています。

「その人は、わしらを人として扱ってくださったたった一人の人じゃ。わしらの病を恐れず、わしの腐った肉を洗い、布を巻いてくれた」

と。この言葉を別の表現に変換してみるとこうなります。

 

「エボシ御前以外、誰一人わしらを人として扱ってくれたことがありません。皆がわしらの病を恐れ、腐った肉に触りたがらず、手当もしてくれない」。

 

自分の行いが悪いからかかる業病と言われ、人扱いもされない病人たち。なんとも悲しく辛い状況ですね。

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でも、かつての日本ではハンセン病への間違った理解から、ハンセン病患者に対してそういう扱いをしてきたという現実の歴史があります。

ハンセン病がこれほど嫌われたのは、重度になると耳や鼻が落ち指が変形するという目立った容貌の変化のせいでした。

 

さらにハンセン病患者隔離政策が取られていたため「感染力の強い恐ろしい病気だ」という間違った認識が広がったためでもあります。どのように感染するのか、その仕組みも治療法もなかった時代には、とにかく恐ろしさばかりが先行したのでしょうね。

 

でも、これは間違った認識です。

ハンセン病はカゼなどと同じ感染症のひとつで、現在では治療薬もあり完治する病気です。しかも感染力はとても低く、ほとんど感染することがありません。

現代の日本での感染者数は年間5人ていど。しかもそのほとんどが在日外国人です。

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やはりあの「都市伝説」は事実だった!

宮崎駿

公開から19年を経た2016年1月。「ハンセン病の歴史を語る人類遺産世界会議」の講演で、「もののけ姫」の一場面でハンセン病患者を描いたと、宮崎駿監督自身が語りました。

つまり「都市伝説」は事実だったのです!

 

「もののけ姫」の制作中、宮崎駿監督は国立ハンセン病療養所多摩全生園を訪れます。全生園の資料館で見たさまざまなものから衝撃を受けた監督は

「おろそかに生きてはいけない。作品を真っ正面からやらなければならない」

という思いを強くしたのだそう。そして

「業病と言われながら生きた人たちを描かなければ」

との使命感にかられ作中にハンセン病患者を登場させたのだといいます。

 

病気への無理解と間違った偏見から一生を療養所に隔離されて生きなければならなかった人々がいることを、それでも生きることの尊さを描くこと。これも「もののけ姫」にこめられた重要なテーマのひとつだったのです。

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いずみいずみ

「もののけ姫」深いですね! いずみでした。