風の谷のナウシカに出てくる登場人物一人ひとりとても素晴らしく個性的で、魅力的です。その魅力の一つにキャラクター一人一人が放った珠玉の名セリフの存在も大きいと思われます。その名セリフを集めて取り上げてみました。

 

  ナウシカ      ダウンロード (1)

“あなたは何をおびえているの。まるで迷子のキツネリスのように。 ”

父が殺されたあとなのに、必死でクシャナを救おうとするナウシカの冷静な態度、それに対して素直になりきれないクシャナの態度に思わず発した言葉です。ナウシカの風のように純粋で滑らかな心には、傲岸なクシャナもいたいけなキツネリスのように思えたのでしょうか・・

“あなたたちだって井戸の水を飲むでしょ。 その水をだれがきれいにしていると思うの? 湖も川も人間が毒水にしてしまったのを、腐海の木々がきれいにしてくれてるのよ。その森を焼こうというの? ”

腐海の秘密を知ったナウシカ、オームを利用してトルメキア軍をつぶそうとするぺジテ人に訴えます。だけどその訴えは聞き届けられませんでした。腐海とともに生きようと考えはじめたナウシカの覚悟がよくわかります。

ごめん ごめんね 許してなんて言えないよね。ひどすぎるよね。

人間の都合により、残酷に傷つけられ、仲間たちのおとりにさせられた、オームの子供に対して発せられた言葉。自分がかかわったことではないが、同じ人間として止めることが出来なかった、自分への責めと心からのオームへの思いやりから発せられた言葉です。あふれでる感情の高まりが感じられます。

    アスベル    ダウンロード (2)

“動くな その子を行かせてやれ  (落ち着け アスベル) ぼくは本気だ 手を離せ

ナウシカ みんなに知らせろ ”

ぺジテの王子アスペル。腐海でナウシカと過ごし、世界の秘密にも迫った時は、明るくとぼけたものでしたが、ナウシカの必死の言葉が彼の心に響いたのでしょうか、それとも、風の谷の人々を犠牲にしようとすることの自分勝手な愚かさに気付いたのでしょうか。仲間と葛藤しながら、とった行動で、結局ナウシカをこの場では救うことはできませんでした。数少ない彼のかっこいい言葉です。

   クシャナ      ダウンロード (3)

“我が夫となる者は さらにおぞましきものを見るだろう”

腐海でオームによって失われた肢体をみせ、自分の巨神兵に対する覚悟を語るシーンで発せられた言葉です。風の谷に迫りくる危機、自分自身の姿をさらすことで、オームや腐海によって狂わされているように思われる人間の運命。それにも負けずに強く生きようとする彼女の強い意志の表れだと思われます。その後の巨神兵を操るときの“焼き払え”というシーンもすごかったです。

   クロトワ       ダウンロード (6)

 “うだつの上がらない平民出にやっと巡ってきた幸運か、 それとも破滅の罠か ”

突然、直接の上司であるクシャナの遭難情報で、無限の力を持つ巨神兵の力を掌中にしたクロトワ。巡ってきたチャンスをどう活かすか、緊迫した状況の中で自らの運命を感じて発せられた言葉です。

  ジル(パパ様)      ダウンロード (10)

“負うた子に助けられたか”

腐海の毒により、すでに飛べなくなった風の谷の族長でありナウシカの父親ジル。旧友との再会でナウシカの成長を知ります。談笑しながらも、複雑な思いもあったのでは。この後の展開ではトルメキア兵に殺され、風の谷の行く末を娘ナウシカに託すことになります。たくましく成長した娘に対する喜びと自分の末路を予感させるような意味深なセリフです。

 

     ユパ    ダウンロード (14)

“私は ただ腐海のなぞを解きたいと願っているだけだよ。 我々人間は このまま 腐海にのまれて滅びるよう定められた種族なのか。それを見きわめたいのだ。 ”

 

風の谷にとどまって地に足をつけた生活を勧められながらも、放浪をやめない理由を語りました。腐海に翻弄される人間たち。運命を覆せるかどうかを知ることが彼の人生の定義なのでしょうか。淡々と語る姿は静かで力強いものが・・

   城オジ (ゴル)    城オジgoru 

“この手を見てくだされ。 ジル様と同じ病じゃ。 あと半年もすれば石と同じになっちまう。  わしらの姫様は この手を好きだと言うてくれる。 働き者のきれいな手だと言うてくれましたわい。 ”

 

降伏を勧めるクシャナに対して、発せられた言葉。力で自分たちを支配しようとするクシャナに対して、自分たちの主は、手を握り、運命を受け入れながらも、必死で生きてきたことを認めてくれるナウシカであること、同じように腐海によって、命を削られたクシャナとは対照的な言葉です。私の一番好きなシーンです。

  その他(城オジたち)  たちsirooji01 城オジ

“そりゃわしらも 少しは使うがの。 多すぎる火は 何も生みやせん。 火は森を一日で灰にする。  水と風は百年かけて森を育てるんじゃ”

多すぎる火とは、昔の人類が使った火(戦火)も表しているのでは。自然の中で人間が築き上げてきた関係、何百年も暮らしを守ってくれた森もほんの一瞬、崩れたバランスで失ってしまうことになるのです。自然とともに生きる人々の語りは心に響きます。

   大ババ様    ダウンロード (8)

“なんといういたわりと友愛じゃ。王蟲が心を開いておる。”

ナウシカの帰りを待ち続ける風の谷の人々の思いも、ラストの奇跡をよんだのかもしれません。自分の身の危険もかえりみず、オームの大群に飛び込んだナウシカ。凶暴化するオームも彼女の純粋な優しさと思いやりを感じ取り、ナウシカの傷をいやしました。盲いた大ババ様にも、オームの感情が大気からでも伝わったのでしょうか。あふれ出る涙とともに発せられた言葉です。スクリーンの前の観客の多くがこの場面で涙し、同じ思いを抱いたでしょう。

まとめ(一番好きなキャラクター) ナウシカ 肺

ナウシカのセリフは 本当に印象に残るものが多いのですが、こうして考えてみるとあまり長々と語り続けたものではなく、映像をともに、呼吸をするように自然に語られたものばかりだと思います。その他にも言葉ではなく、行動で相手に示すシーン、腐海に落ちて、生をあきらめていこうとする城オジをナウシカがマスクを外し、笑顔で安心感を示すシーンもとても印象的です。その後の“肺に入った”と思わず漏らしますが、彼女の勇気すてきです。やはり、一番好きなキャラクターはナウシカです。永遠のヒロインですね。