ジブリ映画で一つ大きな存在を占めているのが映像とともにダイナミックに展開する音楽です。宮崎駿監督と久石譲氏の出会いはこの映画からだそうです。ここではナウシカの中でとても印象的に使われた歌と本編では使用されなかったテーマソングについて語ります。

映画ナウシカの耳に残る印象的な歌

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ナウシカがオームの群れのなかに入り、死と直面したと思われるシーンで可愛らしく澄んだ女の子の歌声が繰り返されます。そうして、今は亡くなってしまった父や母のいる子供のころの思い出の夢の中にはいっていくのです。目に映る思い出の世界はうつろでぼやけていて、なんとなく死後の世界を思わせるものがあって不気味ささえ感じます。小さなオームをかくまうナウシカ、それを取り上げる大人たち。オームと人間がそばに一緒に暮らすことはできないのです。“殺さないで”というナウシカの絶叫。流れ続ける歌声、女の子の声がさらに響き渡ります。

女の子の歌 らんらん 怖い?と思うのはなぜ

らん らん ららら ららら”

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このシーンとても印象的でかわいらしいはずの女の子の歌に戦慄しました。こわい?なぜとは思うのですが日常とは違う異質のもの、死の世界をイメージさせるものに導い ていく怖さをこの歌は持っているからかもしれないと思います。

この歌は最初、小さな女の子が歌う予定ではなかったそうです。なんと作曲者久石譲氏が試験的にたまたま4歳の娘 麻衣さんに歌わせたものを宮崎監督に聞かせたところ、それを気に入ってそのまま使うことになったということです。さすが、音楽家の娘、抜群の音感です。

曲の名はナウシカレクイエム 

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この曲は、ナウシカレクイエムと名付けられいろんな楽器バージョンでも演奏され、愛され続けています。大人の女性歌手が歌われているバージョンもあるそうです。麻衣さんはその後歌手になられて活動されています。一度生できいてみたいものです。

テーマソング

ナウシカ本編の映画では使用されなかったテーマソングがあります。結構ヒットしたので覚えていられる方も多いのでと思います。細野晴臣作曲、松本隆作詞とそうそうたるメンバーでつくられたのですが、イメージにあわないと没になったそうです。

安田成美の歌う“風の谷のナウシカ”

金色の花びら散らして
振り向けば まばゆい草原
雲間から光が射せば
身体ごと宙に浮かぶの

やさしさは見えない翼ね
遠くからあなたが呼んでる
愛しあう人は誰でも
飛び方を知ってるものよ

風の谷のナウシカ 髪を軽くなびかせ
風の谷のナウシカ 眠る樹海を飛び超え
青空から舞い降りたら
やさしくつかまえて

花や木や小鳥の言葉を
あなたにも教えてあげたい
何故人は傷つけあうの
しあわせに小石を投げて

風の谷のナウシカ 白い霧が晴れたら
風の谷のナウシカ 手と手固く握って
大地けって翔びたつのよ
はるかな地平線

風の谷のナウシカ 眠る樹海を飛び超え
青空から舞い降りたら
やさしくつかまえて

こうやって歌詞を振り返るといいですよね。イメージ的にも、OKのような気がしますが・・ナウシカのイメージガールに選ばれた安田成美の歌唱力が微妙すぎて、改めて聞いてみると、なんか思わずガンバッテーと応援したくなっちゃうような・・。実は公開当時スクリーンに足を運んで私はこの歌が流れるの待ってました。オープニングが過ぎても・・エンディングにもかからず。席を立つときあれって!(意外とミーハーでしたね。) でも、かわいかったんですよ。彼女。背がすらっとしていて透明感がある感じでした。その後、この歌はカバーされています。なかなか名曲になっているそうです。

まと

先ほどの挿入歌は想定外で採用されて。安田成美のテーマソングは想定外で採用されなくて。考えてみると対照的ですね。イメージに合わないと採用しない宮崎駿監督のこだわり。ナウシカの素晴らしさを生んでいるのですね。たしかにラストにあの歌声が流れると壮大なイメージがポエムになってしまったかも。でもどちらも名曲です。