いずみいずみ

いずみです。 今日はシシ神についてです!

構想に16年かけられただけあって、「もののけ姫」の世界はたんねんに調べ、練られて、すみずみまでていねいに作られています。

今回改めて「もののけ姫」について調べてみて驚くのが、ひとつひとつについての深い考察に耐えうるだけの緻密な設定がなされていること! 専門の学者さんですら「よく勉強されたうえで作られています」と声をそろえてるんですよ。

そんな深く豊かな「もののけ姫」の世界でもっとも重要で、もっとも大きな謎を秘めているのがシシ神ではないでしょうか?

今回はシシ神について考えてみようと思います!

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「もののけ姫」世界の最重要キーパーソン「シシ神様」とは?

シシ神さま1

シシ神は、一見すると立派な角を生やした鹿。

でもよく見ると、とても「鹿」と一言で表現できない様相です。角は枝分かれした木が林立しているみたいだし、目は赤く、人間のように正面を向いてついています。赤い顔の色と口元は猿そのもの。頬には緑色の横縞模様。耳はヤギのようで、尻尾は犬。ふさふさのマフラーは冬のカモシカにそっくり。脚はまるでダチョウで、3つの蹄に分かれています。これが昼の姿。

いろんな動物のミックスですね!

夜の姿は昼とまったく違っていて。夜のシシ神は作中で「ディタラボッチ」と呼ばれる巨人です。昼の姿は鹿サイズなのに対して夜のディタラボッチは天をつくばかり! 体には渦巻きのような模様があり、夜じゅう青白く発光して二本足でさまよい歩きます。

ちょっと不気味~。

シシ神さま3

設定によると

生命の生死を司り、新月に生まれ月の満ち欠けと共に生死を繰り返す

シシ神とはこういう存在なのだそう。なんとも神秘的です。その力は他のどの神よりも強く、近くにいるだけでアシタカの傷は癒され、キスで乙事主の命を奪いました。歩けばその足元の草は一気に生長し枯れてゆきます。

とっても不思議ですね。

摩訶不思議なシシ神様のモデルは? はたしてその正体は?

昼の姿はひとまず置いておいて。

夜の姿ディタラボッチは日本各地に残る巨人神話、一般にはダイタラボッチと呼ばれる巨人のことですよね。

ダイタラボッチの伝説としては

 

「富士山を作るために甲府の山をすくったので甲府は盆地になった」

 

とか

 

「手をついた跡が浜名湖」

 

とか

 

「赤木山に腰かけて、利根川で足を洗った」

 

とか。

 

 

とにかくその大きさはけた違い。どうやらダイタラボッチは国づくりの神のようです。

太陰暦では新月から新月までを1か月と数えます。だから新月とは月が始まる最初の日のことなんです。シシ神は太陰暦と同調して生死を繰り返しているようですね。

 

「生死」の二文字をひっくり返せばシシ神は「死と再生」の神となります。

じつは「死と再生」の神は世界中に存在します。かのキリストもそうです。人間にとって死ぬことはもっとも恐ろしいことで、それを乗り越え復活する奇跡はすべての人間の願いなんですね。

 

こうひもといてみると、どうやらシシ神のモデルとなった要素はさまざまです。

でも、けっきょく簡単に言ってしまえばシシ神=自然ですよね。コダマたちと同質のものです。

命の源であり、どこにでも存在し、たやすく破壊できるかと思えば人にはとうてい手なづけられないエネルギーを秘めていて、ときに牙を剝いて人を襲う。そんなものです。

首が撃たれる名場面、怖い!

シシ神様

昼の、鹿のような姿のシシ神って、なに考えているか分からないですよね。

瀕死のアシタカの命を救ったのにタタリ神の呪いを解いてくれなかったし。モロや乙事主がシシ神の森を守るために人間と戦っているというのに、まるで無関心な顔でいるし。とにかく、つかみどころがない。

 

終盤で、エボシ御前が最初にシシ神の首を撃ったときも、まったく無表情。ちょっとゾッとしませんでした?

シシ神さま

 

ディタラボッチに変身する途中でついに首が落ちるのですが、その後がまた怖いですよね。

切り口から噴き出した黒いドロドロした液体が次から次へとあふれてきて、人どころか森も動物も、すべての生き物の命を奪いつくしていく様子は災害を連想してしまいます。

 

きっと宮崎駿監督も、火山の噴火とか津波とか、そういうものをイメージしていたんじゃないかと思います。

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けっきょく、シシ神様は死んだの?

シシ神さま4

首を刈られたディタラボッチ(シシ神)はものすごい勢いであらゆるものの命を奪ってゆきます。サンとアシタカが首を返してその暴走は止まりますが、ディタラボッチは倒れ消えてしまいます。あたりは緑の草に覆われます。

「蘇っても、ここはもうシシ神の森じゃない。シシ神様は死んでしまった」

サンはこう嘆きます。

次のページでは、「本当に死んでしまったのか?」検証します!